旧車カタログコレクション

さっぱり元気がなくなってしまった自動車産業。環境・経済性を踏まえた新時代の自動車産業が繁栄することを切に願う車好きオヤジのブログです。



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国産車に夢を・・・ 

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 昔の自動車雑誌を読んでいたら、とても面白い記事が書かれていたのでご紹介します。1961年6月号の『モーターマガジン』誌、表紙には「特集 国産車に望む」と、なにやらとても興味深い主題が掲載されています。

 当時の識者の方々がそれぞれの切り口から当時の国産車への要望等を書き連ねておられたのですが、その中でも個人的にとても目に留まったのが、五十嵐平達氏の「国産車に夢を・・・」でした。50年以上前の雑誌でしたので全文を載せましたが、著作権等の絡みで問題があるのであれば即、削除しますので、関係者の方々、ご連絡願います。

 五十嵐平達氏といえば、トヨタ博物館に行かれたことがある方はご存知だと思いますが、トヨタ博物館そのものの設立にとても尽力され、氏が蒐集された資料が五十嵐文庫として同館に所蔵されていることでも有名ですね。

 さて、そんな第一級の自動車評論家が半世紀前に考えていたこととは・・・、以下、本文から抜粋「簡単に言えば外車に比して味がない、種類が少ない、要するにみんなタクシーにも使える車ばかりだということになってしまうのである。自家用車というものにはもっと型式が限定用途のもの(クーペやロードスター)が含まれるべきだと思うし、なかにはそのような型式専門の車(軽のマツダクーペの如く)が造られてもよいと思うのである。」・・・「戦争中に戦車か貨物船でも造る計画みたいな単一車種生産計画のみを買手に押しつける軍需省的なやり方はどうにもいただけない。大メーカーにとって単一車種がいかに有利であるかは十分にわかるし、それが結局のところ儲けるのには合理的とは思うが、30年代の国産車にはクーペやロードスター、フェートンの類がちゃんとカタログモデルに含まれていた事を思うと今のメーカーはずいぶんガメツクなったものだと思う。」

 この氏の文章、50年前に書かれたものなのですが、今読んでもその通りですね。まあ今はたまたま自動車産業がとても厳しい時代だからそうなっているだけなのかもしれませんが・・・。それにしても、現在でも頑なにお手頃価格でロードスターを販売しているマツダ、50年前も同様に五十嵐氏のような卓越したお方から一目置かれていたとは、流石というか偏屈というか・・・。

 半世紀を経て氏の文章を読んでみると、なんだか不思議な感覚になってしまいますね。当時は観音開きクラウンや縦目セドリックの時代です。でもクルマ好きの方が感じられていたことは現在のクルマ好きが感じていることと同じです。50年の時が過ぎ、産声をあげたばかりの国産自動車業界から世界一の国産自動車業界へと発展しましたが、どうして国内のクルマ好きが思うところは当時と同じなんでしょう?とても不思議です。(マツダだけ当時から異端扱いされているのはなんだかあまり不思議に感じないところが、個人的にはとても嬉しく思います)

 いろいろと示唆に富む氏のご指摘ですが、個人的にとても気に入ったのは、「最小限、2扉とコンバーティブルは準備すべきだし、カスタムボディ専用の半製品(ドアや内張り、ガラス等は無く、塗装は下塗り止り)位の便宜を計ってもアッセンブリー・ラインでそんなに不合理なものではない。その位買手の事を考えても別に損はしないはずであろう。」という部分です。

 これ、常々私が考えていたことと同じで、こうすれば光岡自動車のような会社がもっと増えてくると思います。個性的なクルマが日本市場に増えるのと同時に、為替水準に左右されない内需向けの自動車産業が盛んになります。大手自動車メーカーが頂点に君臨し、部品メーカーがそれを支えるという現在の構図では、下請けを海外メーカーに変更することによって一気に産業空洞化が進んでしまいますが、自動車関連の町工場が自動車メーカーよりも上流にあれば、内需向けのクルマをずっと世に出し続けることができ、街に画一的なクルマが溢れるという状態にもなりません。地域経済も雇用も確保され、日本独自の自動車文化を育むことも出来るようになります。

 氏も書かれているように、「もっと雲に乗ったようなドリームを放言するのも自動車マニアの楽しみのひとつといえるかもしれない。」とのことですので、雲に乗って一自動車マニアがドリームを放言してみました。前途多難なこの先、いったいどうなるんでしょうね?

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[ 2011/11/05 20:32 ] その他 | TB(0) | CM(8)
こんにちわ。すごい資料をお持ちですね。
興味深く読ませていただきました。
58ページの左半分などは、そのまま今の状況に当てはまりますね。
この後の国産車は70年代からバブルにかけての一時期、バリエーションがものすごく増えましたが、
それから今に至るまではシュリンクする傾向にありますね。
歴史がひと回りしたんでしょうかね?

ワゴンタクシーのイラストはプロボックスに通じるものがありますね。

ちなみに冒頭の写真はコロナの試作車でしょうか?
[ 2011/11/05 20:57 ] [ 編集 ]
handam様

コメント、ありがとうございます。
天皇陛下が乗られるお車の国産化、世界規模のレースでの活躍等、氏の文章で指摘されていることはほとんどが実現しました。あとは一番最後の「何事も外国のスケッチを当てにする前に・・・」の部分だけですね。プリウス等はある意味、この部分に当てはまると思いますが、他の先進諸国も含めて、ここからが大変なんですよね。なんといっても「外国のスケッチ」がありませんから。

表紙の写真は、フォードタウヌス17Mというクルマだそうです。
[ 2011/11/06 10:24 ] [ 編集 ]
この記事を拝見し、心に引っかかったのは
「自動車に対するゆとりのある考え方・・・」

そう、今はゆとりなんて決して言ってる場合ではない経済事情ですが、クルマが単なる「移動手段」ではなく、4つタイヤが付く空間を、いろんな生活のシチュエーションで「買い手」が選べる・・・少なくとも20年前くらいまではまだそんな感じだったような・・・

やっぱりクルマが「好き」な人は、時を経ても同じ思いなのかなと、この記事を拝見し再認識です!

でも、「クルマに求められる価値観」は、当時からは時代を経るごとに随分と変わってしまいましたね・・・

かつて「バブルの申し子」だった日産シーマが、そのブランド名を継承して、現代のクルマに求められる「ハイブリッドカー」として復活する・・・なんて記事を今朝新聞で読んだときは、ちょっと違和感を感じてしまいました(苦笑)
[ 2011/11/06 17:07 ] [ 編集 ]
御無沙汰しております。
競争激化の中で国産メーカーさんも大変かとは存じますが
「売れるだろう車」から「乗りたくなる車」を発売していただきたいです。また車名も何語か分からない訳のわからないのは勘弁で出来れば車名の公募などいかがでしょう??
(オッサンの戯言になりすみません。)

さて私からは昭和12年の雑誌と喜一郎氏の名刺です。
雑誌より一文を抜粋します。
「廉価で優秀な車の製造という旗印を立てて、嵐の海に出帆するのです。」
http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/35/0000727635/57/imgf96dededzik9zj.jpeg?t=20111106221428
[ 2011/11/06 22:55 ] [ 編集 ]
 今から50年も前にこのような記事をかかれるなんて。
 私事ですが、この記事に出てきたR360を作った「マツダ」なるメーカーの、私の「アテンザ」は諸事情により(私の責にないことで)入院しております。
 その代わり、代車で借りた、スズキ「スイフト」。1300ながらいい走りしますねー。CVTの変速は(特に減速時)液体変速方式に馴れた者の私には、違和感を覚えますが、加速時のエンジンと車輪が直結している感は、MTに近いですね。ただ、私的には、色んな面においてもっともっとMTに近ければよいのですが・・・。
 ちょっと逸脱してしまい、申し訳ありません。
 でも、この挿絵のパトカー、現在では、NSXやRX-8版もあるぐらいですから、あながち現実となっていますね。その当時の観音開きクラウンパトが今は、ゼロクラウンパトですから。
[ 2011/11/06 22:59 ] [ 編集 ]
お父さん様

コメント、ありがとうございます。
おっしゃる通り、今は「ゆとり」なんて言っている場合ではないから仕方のないことなのかもしれませんね。
とはいえ、クルマが単なる「移動手段」としての存在としか買手の多くが思わないようになってしまうと、やがて中国、インドなどから入ってくるであろう、「格安高品質の経済車」が国内市場の主役になってしまうような気がしています。
杞憂ならいいのですが・・・。
[ 2011/11/07 10:55 ] [ 編集 ]
echo様

コメント、ありがとうございます。
とても貴重なものをお持ちで、羨ましいです。
喜一郎氏が自動車産業を発展させ、息子の章一郎氏が鉄骨住宅産業を発展させる予定でしたが、鉄骨住宅はどうも日本ではあまり人気がないようですね。
まあそれはともかく、喜一郎氏のように「廉価で優秀な車」で嵐の海に出帆を始めた新興国との競争もどんどん激化していくでしょうから、本当に大変な時代になってしまいましたね。
[ 2011/11/07 11:09 ] [ 編集 ]
nishiyan様

コメント、ありがとうございます。
アテンザが入院とは、ショックですね。お体は無事でしたか?
パトカーの件、ある国では日産のGT-Rがパトカーとして採用されているようですね。私が今までに見たことがあるパトカーの中では、三菱GTOが一番カッコいいと思いました。高速道路が主な活躍の場ですから、直線番長でも十分役に立つんでしょうね。
[ 2011/11/07 11:24 ] [ 編集 ]
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Author:kurumamaniacs
「未曾有の大不況が自動車業界を直撃!このままでは日本からカッコいいクルマがなくなってしまう!そしたらクルマが趣味の私は趣味がなくなってしまう!」と危惧している車好き中年オヤジです。
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