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1977年に日産から発売された初代パルサー(N10型)を始め、当時チェリー店で扱われていた日産車のラインナップです。このカタログはパルサーがマイナーチェンジされた1980年にパルサー・ワールドと銘打って発行されたもの。まだレパードTR-Xが投入される前のラインナップですから、パルサー、オースター、チェリーバネットといった、いわゆる大衆車揃いで親しみの持てる面々が並んでいますね。
さて、この“パルサー・ワールド”には、スカイラインやセドリックといった、当時多くの人々が憧れていたクルマはありません。そして現在、旧車マニアの間で珍重されるような存在となっているクルマもありません。今から30年前の時代に、庶民の間でごく普通に乗られていた“庶民のクルマ”です。
30年という時が流れ、現在これらに相当するクルマはマーチ、ティーダ、NV200バネットあたりですね。当時、30年後は一体どんなクルマが走っているんだろう?タイヤがなくてホバークラフトのようになっているんだろうか?全部電気自動車になっているんだろうか?そもそもノストラダムスの大予言が本当なら1999年に世界がなくなってしまうから30年後はないんじゃないか?などといろいろ考えていましたが、意外とあまり変わっていないですね。特に現在日産のラインナップにあるボンゴのOEM車、バネットバンなんて、30年前のこのカタログに載せてもあまり違和感がないぐらいです。
30年前、現在のようにインターネットの時代になるとは考えていませんでした。また携帯電話を小学生が持っているような時代になるとも考えていませんでした。同様に、昔のクルマのほうが良かった、と考える人が少なからず存在する時代になっているとも考えていませんでした。
震災をきっかけに、トヨタは現在エスティマ・ハイブリットに搭載されているAC電源供給機能を他のハイブリット車にも搭載することを検討し始めたそうです。またルネサスの工場が被災したことにより、マイコン供給がストップして多くの自動車メーカーでクルマが生産できなくなりました。きっと今後クルマそのもののあり方も、そして自動車会社のあり方も大きく変わっていくことと思います。
今から30年後は、きっと過去30年間の変化よりもずっと大きく変化するでしょうね。それが進歩の方向なのか後退の方向なのかはわかりませんが、その方向は自動車メーカーの考えではなく、日本全体の、言いかえれば我々国民一人ひとりがどういう暮らしを望むかによって決められることになると思います。
30年後、“リーフ・ワールド”が発行されているのか、“パルサー・ワールド”が発行されているのか、相変わらず“モダン・リビング”と言われているのか、はたまた日産がクルマを生産していないのか、どんな時代になっているんでしょうね。
パルサー・5ドアハッチバック・1400TS-GF(HN10型)
全長×全幅×全高 : 3960×1620×1360mm
ホイールベース : 2395mm
車両重量 : 860kg
エンジン : 直4OHV 1397cc 80PS
☆『
旧車カタログコレクション(web版)』にて大きな画像及び未掲載の画像を掲載しています。☆

旧車サイトのリンク集です。珍しい旧車が見つかるかも?
それと商用車ラインナップですが、いわゆるコンシューマモデルベースの商用車、日産では御指摘のバネット=ボンゴ以外にも、例えば現行ADワゴンのベースがウィングロード、エキスパートのベースがアベニール・・・、「バン」か「ワゴン」というカテゴリーで区別されていますよね。
生産コスト面を考慮すれば、メーカーとしてはワンボックスタイプも含めメインフレームを共有できるので効果大なのでしょうが、アベニールオーナーの友人は、街でエキスパートとすれ違った時に、結構ショック受けたと当時聞きました。
商用車はベースグレードとは異名のケースが多々ありますが、掲載頂いたオースターバン、グリルは「ブルーバード」ですよね??