




1970年代に発売されたマツダのボンゴ・マルチバンです。特にこれといってクルマ好きをうならせる特徴がある車というわけではないのですが、このカタログはすばらしいです。「マルチバン」というぐらいですから、これはもちろん商用車のバンのカタログ。しかしこのカタログには仕事に励む労働者のカットは一切出てきません。タイヤハウスのないスクエアな荷室をアピールするために「人々の楽しい時間」ばかりが強調されています。
大勢の綺麗なお姉さま方が乗っているカット、これはもちろん仲間内で旅行へ行けるということのPR、その次の写真では幸せそうな家族のキャンピングカーとして、そして極めつけ、最後の写真は野郎4人が麻雀に興じているカットです。うーん、さすがマツダ、デザインセンスだけでなくユーモアのセンスも持ち合わせていますね。
このカタログを久しぶりに見て改めて思ったのですが、最近のワンボックス車は後部スペースが旅客機のファーストクラスと化しています。しかし本当のファーストクラスとはある時は大勢のお姉ちゃんを同時に詰め込め、またある時は家族水入らずのキャンプが楽しめ、さらに野郎同士で雀卓も囲めるというのかもしれませんね。
ボンゴ・マルチバン・600キロ積
全長×全幅×全高 : 3995×1620×1825mm
ホイールベース : 2155mm
車両重量 : 1080kg
エンジン : 直4OHC 1272cc 77PS
☆『
旧車カタログコレクション(web版)』にて大きな画像及び未掲載の画像を掲載しています。☆
麻雀のカットのさりげない小道具、お盆にのったポットと湯のみ!
センス抜群。
“人々の楽しい時間ばかり強調”、笑っちゃいます。
ただ、現在のマツダにこのセンスあるのかといえば疑問です。