




1965年にトヨタから発売されたトヨペット・コロナ5ドアセダン(RT56型)です。このモデルは1964年に発売された3代目コロナ(RT40型)のバリエーションとして翌年追加されたもので、国産車初の5ドアハッチバックです。トヨタはこれを『ファストバック・スタイル』と呼んでいました。
現在でこそ徐々に国内で人気が出てきた形態ですが、当時は先進的過ぎてあまり売れなかったようです。にもかかわらずトヨタは結構このスタイルのモデルを後のコロナでも出していましたね。そのどれもがあまりパッとしませんでした。
カタログにちょっと面白い文面があったので引用します。
「《ファストバック》とは・・・ルーフ・ラインにご注目ください。後方に向かってなだらかなカーブをえがき、段がついていません。スポーティな感覚。流体力学的にもすぐれたデザインです。コロナ独特の側面のアローラインとも、みごとに調和しています。」
このカタログは1965年11月発行で、今から44年も前のものなのですが、既にトヨタは5ドアハッチバックは「流体力学的にすぐれたデザイン」として紹介しています。おそらく当時はこんな文面など見向きもされなかったと思いますが、44年たった現在、流体力学的にすぐれたデザインで燃費性能を追求した5ドアハッチのプリウスが発売1ヶ月で18万台も受注してしまいましたね。
流体力学的云々はよくわかりませんが、このスタイルは実際にスポーティで使い勝手もとても良いと思います。
ハイブリット車ということでプリウスやインサイトが爆発的に売れていますが、それらを購入された方は燃費性能だけでなく、5ドアハッチバックの便利さも大いに認識されることと思います。
今まで国内ではマイナーな形態だった5ドアハッチバックですが、ここで市民権を得て、この先どんどん5ドアハッチバックのカッコいいクルマが出てほしいものですね。
コロナ・5ドア・セダン(RT56型)
全長×全幅×全高 : 4110×1550×1420mm
ホイールベース : 2420mm
車両重量 : 990kg
エンジン : 直4OHV 1490cc 70PS
最高速度 : 140km/h
『旧車アルバム』を立ち上げました藤重行と申します。
殆ど似たようなブログで少々気が引けますが、お互いの個性を発揮して盛り上がればと思い始めました。
全くの初心者ですが、よろしくお願い致します。